One🍪Step🍘Ahead🍬

お菓子屋勤務歴約10年。各お菓子メーカーの商品が日々1つ先へ進化している現在。コロナ禍のストレスの支えを担っているお菓子にまつわる情報を発信しています🍬

「幻のラムネ」と呼ばれるレインボーラムネとは?

 こんにちは!依然として日中と夜の寒暖の差が激しいですが、皆さん体調は大丈夫でしょうか?この時期は体調を崩しやすい時期ですのでしっかり食事して、夜は温かくして十分睡眠をとって乗り切りましょう!
 今回は「幻のラムネ」と言われる人気商品、「レインボーラムネ」の特集です。
スーパー等で見た事があると思いますが、こちらはミニサイズで、大手メーカーUHA味覚糖が、ラムネの生みの親となるイコマ製菓本舗が製造しているレインボーラムネを手軽にいろんな方に楽しんでほしいという事からイコマ製菓本舗監修の下、量産して販売しているもの。では本来のラムネは一体どういう商品でなぜ幻と言われるようになったのか?についてご紹介して行きます。
レインボー③.jpg
◆そもそもイコマ製菓本舗ってどういう企業?
 イコマ製菓本舗と聞いてピンッってくる人は少ないかもしれません。イコマ製菓本舗は奈良県生駒市内にある企業で、元々はチューインガムや駄菓子を主に作っていました。しかし、次第に近隣に同業者が増えたこともあり、同業者の少ないラムネ製造事業に力を入れ、キャラクターラムネ菓子を製造をしていましたが、現在はレインボーラムネ1本で営業しています。
レインボー①.jpg
◆レインボーラムネはあのサッカーの国際試合から生まれた!
 レインボーラムネの誕生きっかけは1993年に行われたサッカー日本代表のあの国際試合。サッカーが好きな方は記憶にあるかもしれません。そうです。対イラク戦で起きた「ドーハの悲劇」です。
 この試合をちょうど見ていた社長はこう閃いたそうです。「これからはサッカーの時代になる。それに合わせてサッカーボールみたいな丸くて大きめのラムネを作ってみてはどうだろうか?」と。
しかし当時は、それに見合った型もなく、馴染みの問屋に型を発注するも出来ないの一点張りで、やっと型が完成したときには閃いて1年後の事だとか。
 また、肝心の商品名もいいものが見つからず、悩んでいたある日にニュースを見ていたら、サッカーのシュートの軌道を虹色にする「レインボーシュート」が流れ、これだ!と思い、レインボーラムネと名が付いたんだそうです。ここまで聞くと熱狂的なサッカーファンに感じますが、実際のところは野球ファンだそうです(笑)
レインボー②.jpg
◆なぜ「幻のラムネ」と呼ばれるようになったのか。
 北海道産てんさい糖を加えた秘伝パウダーを使用する事で、ほのかな甘みが生まれ、外はカリッ、中はふわトロっとした熟練ならではの技術が詰まったラムネは、誕生当初は、大きさが約20mmと通常の10~12mmに対して約倍の大きさがあり、特徴的ではあったものの反響はなく、苦戦を強いられる事に。ところが店頭で販売してみると、近所の女性がSNSに投稿してくれるようになり、あくる日から朝9時の販売開始前には長蛇の列になるまでに成長。その後は生産も追いつかず、他のラムネ製造を止めてレインボーラムネ1本で営業をする事にしました。そんな矢先、社長が大病を患い製造がストップに。。最終的には1年後に再開できましたが、一時はレインボーラムネが2度と手に入らない状態にまで陥ったものの、復活したことでお客様が「幻のラムネ」と呼ぶようになったんだそうです。今でも9時からの店頭販売をするとたちまち売り切れ。更に2020年からは、奈良県生駒市のふるさと返礼品にもなっており、ますます人気になっています!
最後に、現在スーパーで流通しているレインボーラムネミニは、冒頭にも触れましたがUHA味覚糖の社長の熱意によって誕生したもので、ミニサイズの製造際しては、本来の商品と同様のくちどけや残り方など再現するはとても難しく、乾燥庫の温度など幾度も測定し、たくさん試作も作り、完成までに1年を要したそうです。そんなこだわりのラムネをぜひ見かけたら購入してみてはいかがでしょうか。
▼使用アレルギー物質:なし